「本当に使える資格が取りたい!」「どの資格を取ればいいか分からない」
主婦は、自由に使える時間もお金も限られています。だからこそ、本当に役立つ資格を効率よく取得して、スピーディーに収入・キャリアアップを狙いたいですよね。
しかし、日本には、なんと1,000種類以上の資格があるといわれています。膨大な資格の中から、自分に合った資格を探すのは簡単ではありません。
そこで今回は、主婦向けの「本当に使える資格」を厳選して紹介します。
https://kobolog.info/kosodate-shigoto-zaitaku/
本当に使える資格とは?種類による違いを説明
主婦向けの資格を紹介する前に、まずは資格の種類による違いから説明します。資格には国家資格・公的資格・民間資格の3種類あり、それぞれの違いを知ることが、収入アップのポイントとなるのです。
国家資格
国家資格とは、国の法律に基づいて、一定水準以上の能力や知識を証明する公的な資格です。
国民の生命、健康、財産などを守ることにつながる業務について、国が責任を持って一定の基準を定め、一定の水準以上の知識・技術を修得していることを国又は都道府県が確認する必要があるもの。引用:国家資格についてー厚生労働省(PDF)
日本の三大資格といわれている司法試験(弁護士)、公認会計士、不動産鑑定士はすべて国家資格です。国家資格は業務独占資格と名称独占資格、必置資格(設置義務資格)、技能検定の4つに大分されます。
業務独占資格が必要な職業は有資格者でなければ仕事ができません。
名称独占資格は、資格取得者だけが特定の資格名称を名乗れる資格で、調理師のように知識や経験を証明します。
必置資格は、事業を行う際に特定の資格取得者を事業所に置かなければならないと法律で義務付けられている資格のことです。宅地建物取引士やガス主任技術者が必置資格にあたります。
技能検定は、働くうえで必要な技能の習得レベルを評価する国家検定制度です。法律に基づいた資格なので、税理士は国税庁、医師は厚生労働省、獣医師なら農林水産省というようにそれぞれ管轄する省庁が異なります。
国家資格には、有資格者でなければできない仕事が多いため、採用や給与の面で優遇されることがメリットです。
ただし、資格によっては学歴や実務経験による制限があり、取得難易度が高いものも多いです。
公的資格
公的資格とは、地方自治体や公益法人などが実施し、官庁や大臣が認定する資格です。知名度が高い資格が多く、公的資格を取得することはステータスとなります。
法律に則ってはいないものの、一定レベルの能力があることを保証できるため、就職や転職で有利になる可能性があります。
民間資格
民間資格は、民間企業や団体が独自の審査基準に基づいて与える資格です。国家資格のように法律で規定されていませんが、民間資格も一定の能力を証明することには変わりありません。
中には取得しても評価を得づらい資格もありますが、国家資格がない業種だと民間資格が有利に働くこともあります。
主婦が国家資格を取る3つのメリット
- 就職や転職に有利
- 給与アップの可能性がある
- 起業も視野に入れられる
ここまで、資格の種類と違いを説明しました。結局のところ、本当に使える資格は主に国家資格になります。
公的資格や民間資格の中にも、資格手当が出たり採用時に優遇されたりするものはありますが、国家資格の方が難易度と希少性が高い資格が多いからです。
メリット①就職や転職に有利
国家資格のもっとも大きなメリットは、やはり就職や転職に有利なことです。
「国家資格」という肩書きの力は強く、信頼性も抜群。希望する職種に合った資格を持っていれば即戦力とみなされ優遇されるでしょう。
メリット②給与アップの可能性がある
転職の予定がなくても、希少性や難易度が高い国家資格を取得すれば、昇格して給与アップの可能性もあります。
また、昇格しなくても資格手当による収入アップの可能性も大です。宅地建物取引士や社会保険労務士、中小企業診断士などは資格手当が付き、企業にもよりますが少なくても月に5,000円、多ければ5万円ほど手当がつくこともあります。
メリット③起業も視野に入れられる
国家資格は専門性が高い職業が多いため、将来的には起業も視野に入れられます。実際に税理士や行政書士、中小企業診断士などは独立する人が多いです。
調理師も、自分で飲食店を開業する際に必須となる食品衛生責任者の資格が簡単に取得できるメリットがあります。
主婦におすすめ!使える資格9選
介護職員初心者研修
- 全国どこに住んでいても仕事がある
- 高齢化社会なので需要は増加する可能性が高い
- 家族の介護にも役立つ
介護職員初任者研修は、介護の仕事で必要な知識や技術を習得できる研修です。介護の仕事は未経験でも始められますが、中には介護職員初任者研修の資格が必要な業務・職種もあります。
まずは介護職員初任者研修を取得しておけば、介護の仕事でステップアップしていけます。
介護職員初任者研修は130時間の研修で介護業務に必要な基礎知識を身に付け、筆記試験に合格することで資格を得られます。研修では講義と実技演習を実施するため、通信講座で学べるのは講義(40.5時間)だけです。実技演習は実際に学校に行かなくてはいけません。
取得にかかる期間の目安:3ヶ月
学習にかかる費用:6万~10万円
独学での取得:×
難易度:低
ファイナンシャルプランナー
- 活躍の場が多い
- 取得しやすい
- 自分の生活にも活かせる
ファイナンシャルプランナーとは、保険や年金、税金、住宅ローンなどのお金に関する専門知識を持つことを証明する資格です。ライフプランに基づいて、最適な資金計画を提案やアドバイスをして、実行をサポートします。
ファイナンシャルプランナーには、国家資格である「FP技能士」と、民間資格である「AFP」「CFP」があります。
FP技能士には1〜3のレベルがあり、1級が最上位です。AFPはFP2級技能士と同じくらいの難易度、CFPはFP1級技能士と同レベルの難易度といわれています。
AFPとCFPは有効・更新期限が2年ですが、FP技能士は有効期限がありません。まずはFP技能士2級か3級に挑戦するといいでしょう。
取得にかかる期間の目安:2〜3ヶ月
学習にかかる費用:5万~10万円
独学での取得:○
難易度:低〜中
宅地建物取引士
- 独占業務だから就職に有利
- 収入アップや昇格で役立つ
- 日常生活にも役立つ
宅地建物取引士は、不動産の売買や貸借などの取引で消費者の利益を保護し、さらには円滑に不動産を流通させるために公正な取引を行う専門家です。
宅地建物取引業者(不動産会社)はひとつの事業所ごとに、不動産業務に従事する社員の1/5人の割合で宅地建物取引士を設置する義務があります。不動産の取引で欠かせない「重要事項の説明」は、宅地建物取引士だけが行える業務です。
宅地建物取引士は難易度が高いイメージですが、国家資格の中では比較的取得しやすい資格でもあります。私は不動産業界には就職していませんが、宅地建物取引士の資格があったおかげで、ライターの仕事も高単価の案件を任せてもらえるようになりました。
宅建士についての詳細は「宅建とは?宅建士が仕事内容からメリット、難易度までわかりやすく解説」をご覧ください。
取得にかかる期間の目安:6ヶ月〜1年取得にかかる費用:3万~8万円
独学での取得:○
難易度:中〜上
中小企業診断士
- 経営に関する知識が身に付く
- 独立すれば高収入を狙える
- 将来性がある
中小企業診断士は、中小企業の財務や労務などに経営に関わること全般を調査・分析し、経営状態を良好にする仕事です。幅広い知識が必要となり合格率も低い資格ですが、日本の企業は中小規模が多く今後の需要拡大が見込めます。
企業の経営コンサルタントやマネジメントといった職種ではなくても、中小企業診断士の資格があれば一般企業の就職にも役立つでしょう。中小企業診断士になるまでには、1次試験、口述を含む2次試験の合格後、実務補習・実務従事を受けます。実技演習は学校に行かなくてはいけません。
取得にかかる期間の目安:1年〜
取得にかかる費用:5万~25万円
独学での取得:△
難易度:高
ITパスポート
- 全国どこに住んでいても仕事がある
- 高齢化社会なので需要は増加する可能性が高い
- 家族の介護にも役立つ
ITパスポートとは、2009年に新設された比較的新しい国家資格です。パソコンの操作や情報システム、ネットワーク、データベースなど社会人として必要となる基礎的なIT能力があることを証明できます。
ITパスポートがあるだけで高収入を狙えるわけではありませんが、就職には活かせるでしょう。
難易度も高くないので、ひとつ目の資格におすすめです。
取得にかかる期間の目安:3ヶ月〜
取得にかかる費用:1万~15万円
独学での取得:○
難易度:低
全国通訳案内士
- 語学力を活かせる
- 自分の教養を深められる
- インバウンドは需要拡大が見込める
全国通訳案内士は、日本を訪れた外国人に付き添い、外国語を用いて旅行に関する案内します。つまり、外国人向けのプロの観光ガイドです。
全国通訳案内士試験の言語の種類は、英語やフランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、韓国語、タイ語です。合格者は受験者の1割程度と難易度が高い資格ですが、全国通訳案内士の資格があっても収入はあまり高くなりません。
取得にかかる期間の目安:外国語能力による
取得にかかる費用:1万~15万円
独学での取得:○
難易度:高
調理師
- 調理師が役立つ仕事の求人が多い
- プライベートでも役にたつ
- 食品衛生責任者の資格を講習会に参加せず取得できる
調理師とは、名前どおり調理業務を行う仕事です。調理師の仕事は食材の仕入れから調理、衛生管理まで多岐に渡ります。
調理師になるには、試験を受ける前に2年以上の調理の実務経験と中学校卒業以上の学歴が必要です。ただし、厚生労働大臣が指定する調理師養成施設に1年以上通って卒業すれば、実務経験と試験なしでも調理師免許を取得できます。また、意外かもしれませんが試験は筆記だけで実技はありません。
取得にかかる期間の目安:3ヶ月〜
取得にかかる費用:通信は3万~
独学での取得:△
難易度:低
キャリアコンサルタント
- 全国どこに住んでいても仕事がある
- 高齢化社会なので需要は増加する可能性が高い
- 家族の介護にも役立つ
キャリアコンサルタントは、働く人のキャリアを形成するための手伝いをする職業です。具体的には、職業生活設計や職業能力の開発・向上などの相談に応じます。
2016年にできたばかりの新しい資格で、転職や副業、企業が一般的となった現代社会では需要が高い資格です。
試験を受験するには、厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了するか、3年以上の実務経験が必要になります。技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験または実技試験に合格した人も、受験可能です。
取得にかかる期間の目安:6ヶ月〜
取得にかかる費用:20万~40万円
独学での取得:△
難易度:低
社会保険労務士
- 就職や転職に有利
- 将来的に独立も視野に入れられる
- 実生活で役立つ
社会保険労務士は、社会保険や労務の専門知識を用いて、人事と労務管理を行います。「1号業務」という社会保険や雇用保険に関する書類を作成して行政官庁へ提出する代行業務は、社会保険労務士の有資格者にしかできません。
社会保険労務士は、社労士事務所への就職だけではなく企業の人事部でも優遇されます。社会保険や雇用、労働問題などに関する幅広い知識が必要となるので、取得難易度は高い資格です。
社会保険労務士の試験合格後には全国社会保険労務士会連合会に登録し、都道府県の社会保険労務士会に入会します。また、社会保険労務士として登録をするためには2年以上の実務経験または事務指定講習を受講する必要があります。
取得にかかる期間の目安:1年以上〜
取得にかかる費用:10~20万円
独学での取得:○
難易度:高
主婦こそ使える国家資格を取ろう!
今回は、資格の種類と主婦におすすめしたい使える国家資格を紹介しました。私自身、運転免許以外の国家資格を取っておいて本当によかった!と思うことが度々あります。
資格を取得する過程で勉強したことは実生活で役に立っていますし、試験に合格したことは大きな自信となりました。
現在の職業や転職を希望する職業に合った資格を取得するのがベストですが、「特に何も決まっていないけれどとりあえず資格を取っておきたい」という人は本記事で紹介した国家資格の取得を検討してはいかがでしょうか。
独学で取得できる資格も多くありますが、難易度が高い資格は学校や通信講座を利用する方が間違いありません。
まずは難易度が低めだけれど役に立つ、ファイナンシャルプランナーや介護職員初心者研修の資格を取るのがおすすめです。もう少し気軽に資格を取りたい人は、「主婦におすすめの資格TOP10!失敗しないためのポイント・選び方も紹介」をご覧ください。