最近は物価や電気代、金利上昇…毎日ため息が出るようなニュースが続いていますね。
しかし、どんなに家計が圧迫されても子どもの成長は待ったなし。お金が必要です。
「子育てにどれくらいお金がかかるんだろう」「進学資金が用意できなかったらどうしよう」
そんな漠然とした不安を解消するために、この記事では実際に子育てでかかるお金がいくらか、詳しく解説します。
子育て世代がお金を貯める4つのアイディアも紹介するので、子育て中の人や子どもが欲しいはぜひ参考にしてください。
子育てはお金がかかりすぎる
子育てにはさまざまなお金がかかります。食費や衣類の購入費、病院代などの養育費。そして学校の授業料、給食費、習いごと代などの教育費も必要です。
特に贅沢をしなくても、子育てしていると稼ぎがあっという間になくなっていきます。
子どもを大学卒業まで養う場合、1人につき2,000万円〜3,000万円かかるといわれています。
次の章では、実際に子どもを1人育てるのに2,000万円〜3,000万円もかかるのか、ライフステージごとにかかるお金をチェックしてみましょう。
子育てで1番お金がかかる時期は?
結論からいうと、子育てで1番お金がかかる時期は大学進学時です。しかし、大学進学時以外にも、そこそこにお金がかかる時期があります。
幼児期〜大学でかかる教育・学習費用の目安を、具体的に解説します。
幼児期にかかるお金
赤ちゃん〜保育園・幼稚園に入園するまでは、食費、ベビー用品・衣料品の購入費用、医療費のような出費が中心です。
1ヶ月あたりのおむつ・ミルク代の目安は3万円とバカになりませんが、やりくり次第で節約もできます。教育にかかるお金が少ない時期なので、貯金のしどきです。
2019年10月から幼稚園と保育園の無償化が始まったので、入園後の負担もかなり軽くなりました。とはいえ、制服代やバス代、細々とした集金の支払いはあります。
地域にもよりますが、公立の幼稚園に通わせる場合は年間約16万円、私立は約31万円ほど費用がかかるでしょう。
小学校でかかるお金
文部科学省が実施した「子供の学習費調査」によると、公立の小学校に通う小学生は、1人につき年間で約35万円かかります。
ただし、学校外での習いごとやスポーツクラブ活動に参加する人も増えるので、家庭によって出費には大きな差があるようです。
公立校の場合、学年が上がるにつれて学校教育費も高くなります。私立校に通う子どもの場合は年間で約166万円と、公立校の4倍以上です。
中学校でかかるお金
公立中学校に通う子ども1人あたりにかかるお金は、年間で約54万円です。私立校に通う場合は年間約143万円と、小学校よりも少し安くなります。
私立校よりも公立校の方が費用は安いですが、公立校の3年生は塾にかかる費用が私立校よりも高額です。公立中学校では3年生になるとほとんどの生徒が塾に通います。私立校の生徒は、高校にエスカレーター式で進学することが多いので、受験勉強にかかる費用が安いのでしょう。
学習塾費は公立中学校だと年間で約25万円なのに対し、私立校は約17万円です。
さらに、中学生になると部活動が始まるので、部費やユニフォームの購入費用などの負担が大きくなるかもしれません。
高校でかかるお金
全日制の公立高校に通う場合は年間で約51万円、私立高校に通う場合は約100万円かかります。ちなみに、全日制の公立高校、授業料が全国で一律月額9,900円、年間で118,800円です。
授業料は安いですが、自宅から離れた学校に通うことになれば、交通費が負担になります。修学旅行も遠方へ行くため、小中学校より高額でした。
また、公立高校も中学校と同じく、3年生になると塾代が高くなる傾向です。
大学でかかるお金
大学では、授業料の他にも施設・設備の維持管理費や、実験・実習にかかる費用などが必要になります。入学するときには高額な入学料も支払うので、大学1年生がもっとも出費が多い時期です。
少し古いデータですが、文部科学省が発表した「国立大学と私立大学の授業料等の推移」によると、平成16年は国立大学の授業料が520,800円、入学料が282,000円、検定料が33,000円でした。
私立大学は、授業料が817,952円、入学料が279,794円、検定料が32,800円でした。理科系だと、文系より授業料が高くなる傾向です。
年々、授業料などは上がっているので、私立大学の授業料が年間で100万円〜150万円ほど、入学料は20万円〜30万円ほどかかるでしょう。
大学が遠方で、1人暮らしする子どもへ仕送りすることになれば、さらにお金がかかります。
子ども1人にかかる子育て費用のシミュレーション
文部科学省が実施した「子供の学習費調査」をもとに、高校卒業までにかかる学習費総額をシミュレーションしてみました。
- 幼稚園〜高校まですべて公立:約570万円
- 幼稚園だけ私立で小学校〜高校は公立:約620万円
- 幼稚園〜高校まですべて私立:約1,800万円
もしも幼稚園に3歳で入園し、高校まですべて公立校に通う場合は570万円が目安です。幼稚園だけ私立で、小学校〜高校は公立の場合は、約620万円。幼稚園から高校まで、すべて私立の場合は約1,800万円かかるといわれています。
さらに、食費や衣類の購入費用、医療費、おこづかいなどが毎月3万円ほどかかると想定します。
そうすると、少なく見積もっても18年間でかかる養育費は約650万円です。すべて公立校に通う場合の学習費総額と合わせると、約1,220万円になります。
「子どもを1人育てるのに2,000万円〜3,000万円かかる」というのは、どうやら現実的な数字のようです。
子育て世代がお金を貯める4つのアイディア

- 支出を見直す
- 児童手当には手を付けない
- 積み立てNISAや学資保険で強制的に貯金する
- 稼ぎを増やす
①支出を見直す
稼ぎを増やすよりも支出を減らす方が簡単です。まずは、余計な出費をなくしましょう。
スマートフォンは格安SIMに変える、加入している保険や住宅ローンの返済方法を見直すなどすれば、余計な支出を減らせるかもしれません。
ただし、生命保険などは年末調整や確定申告で控除を受けられますし、保障内容や貯金額などから、本当に不要か見極める必要があります。
保険や住宅ローンの返済方法を見直しは専門知識がないと難しいので、お金の専門家であるファイナンシャルプランナーに相談するのがおすすめです。
②児童手当には手を付けない
2023年現在、中学校卒業までの児童を養育している人は、児童手当がもらえます。
- 3歳未満の子ども:一律15,000円/月
- 3歳以上〜小学校修了前: 10,000円(第3子以降は15,000円)/月
- 中学生:一律10,000円/月
収入が所得制限以内であれば、3歳〜中学生までは少なくとも年間で12万円もらえるということです。
児童手当は生活費にせず、小学校や中学校、高校への入学にかかるお金の支払い用にとっておきましょう。入学時にはランドセルや制服、学用品などの購入に10万円以上かかることもあるので、児童手当を貯金しておけば安心です。
③ジュニアNISAや学資保険で強制的に貯金する
貯金に回すお金があれば、積み立てNISAや学資保険で強制的に貯金するのもおすすめです。わが家ではソニー生命の学資保険に加入していて、18歳になったらまとまった金額を受け取れるようにしています。
利息は少ないですが、ムダ使い防止になるし貯金しておくよりは少しマシです。
ジュニアNISAで投資信託も買っています。ローリスク・ローリターンですが、今のところ株式投資の知識がない私でも着々と資産を増やせています。]自動買い付け設定さえすれば放っておくだけなので楽ちんです。
④稼ぎを増やす
節約には限度があるので、収支を見直しても生活が厳しいなら最終的には単純に稼ぎを増やすしかないと思います。
もちろん、稼ぎを増やすのは簡単ではありません。しかし、高卒&就職経験のない私でも、セドリやパート、起業などに挑戦してなんとか子ども2人を育ててきました。
自宅にある不用品をメルカリで売る、副業する、転職するなど、稼ぎを増やす方法はいろいろあります。ウェブライターは初期費用が少なく自宅で始められるので、これから副業したいという人におすすめです。

生活を助けてくれる子育て支援

- 子ども医療費助成
- 幼児教育・保育の無償化
- 高等学校等就学支援金
子ども医療費助成は、子どもが病院を受診した際に支払う医療費が無料になる制度です。期間は自治体によって異なり、小学校までのところもあれば高校卒業までのところもあります。引っ越しを検討している人は、子ども医療費助成の期間が長いエリアを選ぶといいでしょう。
幼児教育・保育の無償化は、幼稚園や保育所、認定こども園の利用料が無料になる制度です。※
対象は3歳〜5歳までのすべての子どもですが、0歳〜2歳でも住民税非課税世帯なら利用料が無料になります。
高等学校等就学支援金は、世帯所得と学校の種類によって、授業料の一部または全額を支援します。国公立の高校は、年収910万円未満の世帯に対して、授業料相当額の就学支援金が支給されるので、実質は無料です。
参照:幼児教育・保育の無償化についてー説明資料|厚生労働省
※ 幼稚園については月額上限2.57万円です。
子育てはお金かかりすぎ!
子育てには教育費や養育費など、たくさんのお金がかかります。幼稚園〜高校まですべて公立だとしても、学校教育費だけで約570万円必要です。
食費や衣類の購入費用、医療費、おこづかいなどが毎月3万円ほどかかるとすると、子どもを1人育てるのに2,000万円〜3,000万円必要になるでしょう。
けれど、好きな習いごとはさせてあげたいし、たまには贅沢もしたい!そう思うと、頑張って働くしかないなと思いますね。
収入を増やす努力も必要ですが、児童手当を使わず貯める、積み立てNISAや学資保険で強制的に貯金するなどの工夫も大切です。
まずはファイナンシャルプランナーに相談して、支出を見直すところから始めてはいかがでしょう。
https://kobolog.info/kosodate-shigoto-zaitaku/
